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流れる

ああ、もう終わりますね。今年、2017年。
毎年のことながら、この時期というのは独特な雰囲気がありますね。どこにいっても混んでいる。
新しい年をきちっと迎えたいから、いろいろ準備が必要で買い物に右往左往することになる。
我が家も例に漏れず、昨日年越しと正月の為の買い出しを行うた。最寄駅近くにあるスーパーに行った。
普段からわりと混みがちな店が、昨日はさらに混んでいた。
人混みをすり抜けながらの買い物は容易ではなかったが、なんとか必要なものを買い揃えて奥さんと二人、両手に荷物を持って帰路に。
これこそ年末であろうと思った。
帰路の途中のあるカフェのテラス席で、ようやく歩けるようになったぐらいの子供を遊ばせながらpizzaとbeerを楽しんでいる若夫婦があった。
優雅だな。余裕だな。と思った。
さっきまでのスーパー店内の光景とのギャップに、脳がついていけない感じがしたがそんなものは人それぞれであろう。
それもまたひとつの年末。

 先日お伝えしたとおり、自分が働いていたお店が無事滞りなく閉店した。
過ぎてしまえばなんとあっけないことか。一切は過ぎて往きます。
抗えぬことなので受け入れるしかないし、どうにもならないことに殊更に寂しいとかの感情を抱きたくもなかったので、努めて淡々とすることにしていた。
しかし、閉店の前日の夜。勤務中の自分がたまたま店外に出た時、常連のお客さん二人組にばったり会った。
二人が仰るには、先刻買い物に来て惣菜を買って帰り、それを肴に今まで二人で飲んでいた。やっぱりこれだよねー、と惜しみながら。との事。
そう言われた自分は言葉が出なかった。そんなにこの店のことを思っていてくれていたのか、と心から驚き嬉しく思った。
なにか言わなければ、とようやくありがとうございますと言った。もっと気の利いた言葉は出なかった。
そんなことも飲み込んで時間は過ぎて変化していく。

来年はどんな年になるのだろうか。
ひとつでも多く良い事がありますように。
皆様も良いお年を


ショーウインドウ

数えるほどに

 12月になってしまいました。今年も間もなく終わる模様です。
そろそろ今年一年を振り返って、感慨深い気持ちになるタイミングですね。
しかし、自分はまだしない。振り返らない。
もう少し引っ張る。
何故なら、長いことアルバイトしていた店が閉店する、という重大な出来事が週末に控えているから。
これを読んでいる大半の人にとっては、全くもってどうでもいいだろうなとは思いますが。

閉店するということは、もうその場所に行く必要もなくなってしまうので、自分を取り巻く環境は今後かなり変わるんだろうなと思う。
今まで何も考えずに顔を合わせていた人にも、もう会わなくなってしまうだろう。
こういう状況はしばらくなかったから、少なからず寂しい気持ちになる。
長く働いていると愛憎入り混じるというか、そこで働いていることで得られている良い面は、当たり前になってしまう反面、腹立たしいことばかりが気になってしまって、早いとこなくなってしまえばいいのに、みたいな気持ちが強い時期もあった。
しかし、もはや秒読みといった今現在は、無くなるものが浮き彫りになり、実感が伴ってきて寂しさの方が勝ってきている。

勝手なことを。

今、東京のあちこちで、似たようなことが起きているのではと想像する。
開発、建設ラッシュだから。東京オリンピックだから。
消えていくものに関わる感傷を覆って、変わっていく東京を想像する。



窓に映った街

プロフィール

うえのゆきお

Author:うえのゆきお
 上野幸男
フリーランスイラストレーター
1975年福島県会津若松市生まれ
イラストレーション青山塾10,11期修了
埼玉県在住


Website:https://www.uenoyukio.com
連絡先:0143mugio@gmail.com

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