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懐古

 木から葉が落ちてくる。あちこちでイルミネーションが灯っている。夜になるのが早い。
もう冬になってしまった。
展示が終わって以降、どういうわけかしたいことが思うように捗らなかった。
時間の使い方が下手になったのかなんなのか、これという理由がわからないから改善しようがなくズルズルしてしまった。
やることはあるのになんなんだって感じで、爽快になれない気持ちでやらなくてはならないことをやっていた。
それが昨日ようやっと片付いた。
そしたらもう冬。
今年もあと一ヶ月くらい。
あと一ヶ月くらい爽快に過ごしたいものだなぁ、なんて思う。

そんななんだかうまくいかねぇなぁ、という流れの中でしていた作業中に聞いてた音楽。
いつもと違うものを聴いて新鮮な気持ちになろう、と思い立って最近聴いてなかったひと昔前の曲を流していた。
全然現役で最前線で活躍しているので、そんな言い方があるかと怒る人もいると思われるが、ミスチルことMr.Childrenを久々に聞いた。
若い頃は死ぬほど聴いていたが最近は全然聴いてなかったので、死ぬほど聴いていた頃のことが思い出された。
「タガタメ」という曲があった。
非常にシリアスで、重いが大事な問題を提起して訴えるような曲で、ご存知の人も多いと思う。
2番の歌詞で

左の人右の人 ふとした場所できっと繋がってるから 
片一方を裁けないよな 僕らは連鎖する生き物だよ

とあった。
当時は心の底から「そうですよねー」と思っていた。それはもう本当に。
田舎暮らしだったせいか、知り合いの知り合いは友達だ、親戚だ、みたいなことも良くあったから余計にそう感じたのかも知れない。

当時インターネットはあったスマートフォンはなかった。mixiはあったかも知れないTwitterはなかった。
パソコンなぞろくに触ったこともないような環境(個人差があります)、時代の頃聴いていた曲だ。
「炎上」などという言葉は、火事、吉原ぐらいしか浮かばず、他人を批判したり攻撃するのはこちらにもそれ相応の覚悟が必要だったと思う。
今はどうだろうか。
ずいぶん簡単に裁いてないかねと思った。

自分はどうだろうか。
当時とはやはり変わったように思った。
「そうですよねー」と思っていた頃の気持ちがリアルに思い出されて、今現在の他人に対する気持ちのギャップの大きさに驚いた。いかん。
当時の若い自分と同じ気持ちになれ、とは思わないがもうちょっとなんとしないといけない。
そんなことを考えていました。


帰りの電車

プロフィール

うえのゆきお

Author:うえのゆきお
 上野幸男
フリーランスイラストレーター
1975年福島県会津若松市生まれ
イラストレーション青山塾10,11期修了
埼玉県在住


Website:https://www.uenoyukio.com
連絡先:0143mugio@gmail.com

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