2017/05/08
3枚目
いろいろと動き回っていたらいや言うほど何かしてたわけじゃない気もするが、時間が過ぎていた。
窓の外の木は緑の葉っぱが茂っていて、風に揺れている。虫も飛んでいる。
前回の続きの三枚目を紹介します。

町田康さんの「きれぎれ」をテーマにして描きました。
芥川賞受賞作です。
絵描きの「俺」の趣味はランパブ通い。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。
金に困り、自分よりも劣る絵なのに認められ成功し、自分が好きな女と結婚している吉原に借りにいってしまうが。。。
(文庫本裏表紙のあらすじより)
偏屈で世間を小馬鹿にしている主人公が、その世間に翻弄されている様は、文体を伴って滑稽に感じますが、
わりと身近な心の動きであると感じてハッとしたりします。
また、執拗かつ淡々とした情景描写から、主人公の心情をも表現しているような文章の味わいや独特のキレは、
小説を読むことの快感を味わえると自分は思います。思っています。(個人の感想)
本文最後の「青空。きれぎれになって腐敗していて」の一文と、作品全体のイメージを加味して、
白と黒が逆転した空を描いてみました。
しかし、町田康さん独特の、落語のようなちょっと脱力したような雰囲気は出せなかったと思いました。
まだまだだな