2013/05/20
約300km離れた街、生まれた街
5月も半ばを過ぎて、じわじわと梅雨の気配を感じる。前回の記事で春がどうのこうの言っていたのにもう春が終わるような事になっている。だいぶブログをさぼっていたのだな、と思う。
さぼっていた間に何をしていたか、というとゴールデンウィーク。ゴールデンウィークをしていた、と言うのはおかしな日本語なので整理すると、さぼり期間中には皆さんご存知である休日が続く期間、ゴールデンウィークがあり、自分はその期間を利用して、生まれた土地であるところの福島県は会津若松市に帰省していた。ということを言いたかったのです。
もちろんその他にもいろいろしていたけども。
帰省すること自体は、毎年一度は帰っているのでそんなに珍しいことではない。正月は実家で過ごす事にしていたから。しかし、今年は諸事情重なり帰るのをよしていた。だから、いつもよりインターバルが空いた。そして、正月と言えば季節は冬。冬と言う事は会津は雪深い地域なので、当然雪が積もっている。なので、ここ数年は雪景色しか見ることができなかった。が、今回は春。久々に雪の無い故郷の景色を見ることができた。
さらに、今回は久々に、自動車に乗りあちこち遠出をした。数年ぶりに郊外、いわゆる田舎の景色を見て回った。
住んでいた時は、単なる見慣れた風景であったので、そんな感動も無かった。
しかし、数年間を置いて見た景色はとても美しかった。畑、田んぼが広かった。山が綺麗だった。空が澄んでいた。山中でふきのとうらしき物を見付けた。道端につくしが生えていた。代表される名所である猪苗代湖、磐梯山、五色沼も、変わらず堂々とそこにあった。嬉しい。
しかし、会津若松市市内は若干様子を変えていた。よく使っていたコンビニエンスストアーが中古自動車販売店に変わっていた。見慣れていた通り沿いのラーメン屋がやはり、中古自動車販売店に変わっていた。と言った具合に幼少から見ていたお店が、商売を辞めたのか商売変えをしたのか定かでは無いが、様子が変わっていた。市内から少し離れた住宅地のほど近く、仮設住宅が連なって建てられていた。故郷に帰れなくなってしまった人達が、町ごと移住し、そこに住んでいるらしかった。切ない。
だからと言って、そこに住んでいる人達が切ない顔をしているか、と言うとそんなことは無く、市内、郊外問わず観光地、土産物販売所で働く人々ははつらつとしていた。某テレビ局で現在放送されている大河ドラマは、舞台が会津であるらしく、便乗というと言葉は悪いが、地元を盛り上げようという気概が感じられた。よかった。とてもよかった。
心の中はわからない。いろいろ抱えてはつらつとしているような気がした。邪推かも知れんけど。
東北の春は遅い。このときまだ山の緑は芽吹いていなかったが、これから夏に向けて緑が爆発するように深まって、一層美しくなる、と思う。
また帰れたら帰ろう。
