さよなら第2イノウエビル、またいつか

 前回お知らせしましたレクトヴァーソギャラリーでの展示が、9月30日で無事終了致しました。
お忙しい中足を運んでいただいた皆様、ありがとうございました。
そして、この機会を与えてくださったレクトヴァーソギャラリーの和滝さま、富野さま、ありがとうございまいした。お世話になりました。

帰り
これは自分がよく通る道で撮影した写真を絵にしたものです。夜です。
暗いのでシャッタースピードが遅く、そのぶんブレやすくなるわけですが、歩きながら撮ったためによくブレた写真が撮れました。
これを絵にしたらどうなるんだ?という興味から制作を始めました。展示用の制作一発目です。
真っ白い部屋だと暗い画面が映えるのでは?というなんとなくな、いいかげんな想像もありました。
これがよくなかった。
どえらい苦労をした。自分を見失うほど勝手に追い詰められた。いつもの倍の時間がかかってしまった。
等々の苦難を乗り越えてできた作品です。
これに限らず、今回展示した作品は、既存の手法や視点とは少し違ったアプローチをしたつもりでした。
なのでご覧になった方々の、感想を聞けなかったのは少し残念な気もします。
酷評されるのは怖いので、少しほっとしてると言わないこともないです。

レクトヴァーソギャラリー展示風景
これは展示風景。
本当に真っ白い部屋で驚きました。ここまで白いと、日常と断絶したような感覚がありました。
自分の絵は日常の絵なので、なんだか居心地が悪そうな気もしました。
どうしても自分の作品は客観視できないので、他人が見たらどう見えるのかが気になるところでした。
ひとつ気付いたのは、色の見え方が違うということです。
自分のカラーの絵は、黒を使ってると思わせつつ黒ではなかったりします。紺色に茶色を混ぜた色を使っていたりします。
紺色を強くするか、茶色を強くするかをその作品によって調整したりします。
今回はより意識的に黒を使うのをよしたので、その混色を使う割合が多かったのですが、ぱっと見あんまわからないのが正直なところでした。
ところが、展示された絵はそのへんがよくわかったのです。色がよく見れたのです。
どういう作用かはわかりませんが。驚きました。
 
そんな特殊な条件じゃなくても分かるように色塗れやって話ですけど。

あと今回初めてキャンバスに描きました。
自分は机にベタッと置いて描くので、木枠の高さがやな感じでした。あと、真ん中へんが筆圧で沈むのがやな感じでした。
やっぱりイラストボードがいいな、と思いました。

駆け込み告知

 だいぶ、例によってだいぶ間があいてしまいました。
ある恩のある方に「ブログはマメに更新した方が良い」とお言葉を頂き、心からその通りだと思った。
思ったのに、全然実行できていなくて情けないと思う。

お知らせがあります。
グループ展に参加します。
もう来週の9月26日から始まります。
このタイミングで告知されても困る。迷惑だ。なぜもっと早く言わないんだ。
という声が聞こえますが、展示する作品の制作に全精力と時間を注ぎ込んだ結果なのでご容赦ください。

Graphic Art exhibition <2017. September>
~クリエイティブ表現の現在~

◆会期
2017年9月26日(火)~ 9月30日(土)
※日・月・祝日休廊

◆時間
火曜日~金曜日 13:00~19:00
土曜日(最終日) 13:00~16:30

◆メンバー(敬称略)
塚本健之
URL  https://www.pst.expert/

とのいけ茜
URL  http://akanesyoukei.jp/

上野幸男
URL  https://www.uenoyukio.com/

senna009
URL  https://senna009.tumblr.com

RECTO VERSO GALLERY
レクトヴァーソギャラリー
〒103-0025
東京都中央区日本橋茅場町2-17-13第2イノウエビル4F
Tel 03-5641-8546  Fax 03-5641-8547
http://www.recto.co.jp/verso

上記が今回の展示の詳細です。
タイミングよく会期中に近くに用事があった際には、お立ち寄り頂ければ幸いです。
今回は6点、カラーの新作を展示します。自分なりにちょっと今までとは違うことができた、というか挑戦した気がしています。
その割には良いものを揃えられた、と思っています。
是非見てやってください。

木陰

今回お世話になるレクトヴァーソギャラリーさんは、自分が今までお世話になったり、よく展示を見に行くギャラリーさんとはちょっと趣が異なります。
展示作品を最適な環境で鑑賞できるように、展示室のサイズや照明の配置などなどを、作品を的確に展示するための「ホワイトキューブ」という考え方に基づき専用設計されているそうです。
「鑑賞する」ということに、より重きを置いたギャラリーさんです。

ということは、作品とお客さんとの一対一感が強い状況が想像せらるるのだが、自分の作品はそれに耐えうるのだろうか?というネガティブな考えが浮かばないことはない。
浮かばないこともないが、なんとかなるだろうとも思う。

あと、今回はDMを各自で制作ということだったので自作してみました。
DM

「ホワイトキューブ」をヒントにデザインみたいな事に挑戦しました。
反省点はありますがこういう事は初めてみたいなものだったので、甘めに、よくできたという事にしました。

という具合で、オープニングのレセプションも無くひっそりとした展示が始まります。
どうぞよろしくお願いいたします。










その執念がキモがられる場合もある

 長いことぶん投げたまんまでしたこのブログ。
辞めたわけではない。
なんというか、今年は様々なことがうまいこと回らない感じがしている。
そんな大層なことはないのだが、小さい、細々とした事象がうまく回らず結果全体がうまく回らない、
みたいな。
そんなわけなので、なんとなく晴れ晴れとした気持ちになれないで日々を過ごしています。
よくない。
 
最近読んだ本、と言っても漫画なんだが本には変わらない、がとても良かった。
望月ミネタロウ先生の「ちいさこべえ」という作品なのだが、初版が2013年から2015年ということなのでだいぶ後追いということになる。
迂闊だった。全然知らなかった。
「お茶の間」を読んで以来ファンのつもりでいたのだがスルーしていた。
情報を得て以来、最寄りの書店で探したが売っていない。自分が間抜けで見つけられないのかと思い、店員さんに助けを求めるもやはり無い。注文すれば良い、と促されたがそれはなんとなく面倒な気がして遠慮した。仕方ないので中古を扱っている店まで範囲を広げて探したら、あっけなく1巻から3巻まで見つかった。
最終巻の4巻だけが無く、二駅ほど離れたところにある、名の知れた漫画に特化した古本屋で探したが無かった。
諦めてネットで買おうかと思って、駅に向かって歩いていたら無闇に大きい書店があった。
ダメで元々、いわゆるダメ元の気持ちで入店、コミックは二階ということなのでエスカレーターで二階に上がった。
広い。どのくらい広いかというとそれはちょっとうまいこと言い表せないが、あほのように広い、そのわりに人がいないコミック売り場の本棚を、全部探してたらきりがないので当てをつけて探す。
すると4巻だけあったので迷わずレジに行き、あまり太陽の光を浴びずに生活してそうなか細い声の店員さんにお金を払って購入した。
やっと。
文にすると数秒で済む話だが、実際に探した身からしたらやっとって感じ。

インターネットに慣れ親しんだ人々ならば、そんな探し回らなくてもAmazonで買えばイージャンと言うと思う。
しかし自分は、買い物はできればお店で現金で買いたいと思っている古いタイプの性質なので、Amazon等のネット通販のほうがめんどくさく感じてしまう。

探している最中、本が売れ無いとよく聞くが買いたい本が売っていないのでは買いたくても買えないじゃないか、と思ったり、しかし本屋さんサイドも長期在庫になる確率が高い商品をそうそう置いておけぬか、とか本屋さんの商品発注の流れとかってどういう感じなんだろう?とかいらんこと考えたりした。

で、どんな作品かというと、ネットで検索すればだいたいわかると思うので、自分が言うまでもないので言いません。

「どんなに時代が変わっても人に大切なものは、人情と意地だぜ」
という作中の言葉がつよく染みました。


隙間に生える草

草が幸せか

 東京は夏のような暑い日が続いている、と書こうと思ったら今日は涼しい。
西の方は梅雨入りしたというニュースを聞いて、時期にこちらもそうなるんだなと、当たり前だけど思う。
湿気が多くて洗濯物も片付かない、どちらかと言えば嫌いな時期なのだが、そうやって季節が巡っていくのが当たり前、いつも通りなことと思っているので安心するところもある。
最近、自分の中の「当たり前」が通じないことが多いような気がするから尚更。
梅雨が過ぎれば夏が来る。
今年の夏は猛暑になるとテレビで見た。猛暑はイヤだけど変わらず夏は来て欲しい。

テレビと言えば
最近テレビを見ていると気が滅入るというか、いやな気待ちになることが多い。
それはなぜかというと、クレーマーみたいな人がよく映るからだと思う。
自分はサービス業、接客業で社会と関わってきた。今もそう。
なのでクレームの対応も少なからず経験がある。
お詫びして話して納得して貰える人はもちろんいるのだけど、全然話しが通じない人がいる。
まじで全っ然通じない人がいる。
客観的に見たら理不尽だなぁという主張を、自分の中のルールによって正当化して鬼の首を獲ったかのように
自信満々で訴えてきてこちらの話しは一切聞かない。通じない。
人間に対して絶望する場面だ。
そんな場面で感じるいやな感覚を、最近テレビを見ているとお手軽に体験できてしまう。
なのでよく絶望している。
いやでいやでしょうがない。

見なきゃいいじゃんで済む話しなのかもしれませんけどね。。。

そんなヘドロみたいな中から希望を見出して明日に向かって生きるぞ!


影絵

3枚目

いろいろと動き回っていたら
いや言うほど何かしてたわけじゃない気もするが、時間が過ぎていた。
窓の外の木は緑の葉っぱが茂っていて、風に揺れている。虫も飛んでいる。

前回の続きの三枚目を紹介します。

町田康 著「きれぎれ」より

町田康さんの「きれぎれ」をテーマにして描きました。
芥川賞受賞作です。
絵描きの「俺」の趣味はランパブ通い。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。
金に困り、自分よりも劣る絵なのに認められ成功し、自分が好きな女と結婚している吉原に借りにいってしまうが。。。
(文庫本裏表紙のあらすじより)
偏屈で世間を小馬鹿にしている主人公が、その世間に翻弄されている様は、文体を伴って滑稽に感じますが、
わりと身近な心の動きであると感じてハッとしたりします。
また、執拗かつ淡々とした情景描写から、主人公の心情をも表現しているような文章の味わいや独特のキレは、
小説を読むことの快感を味わえると自分は思います。思っています。(個人の感想)

本文最後の「青空。きれぎれになって腐敗していて」の一文と、作品全体のイメージを加味して、
白と黒が逆転した空を描いてみました。
しかし、町田康さん独特の、落語のようなちょっと脱力したような雰囲気は出せなかったと思いました。
まだまだだな